アドバンテージ、 ポルシェ!
1978 年以来、ポルシェと国際女子テニストーナメントは親密なパートナーシップで結ばれてきた。そして昨今、ポルシェがドイツ女子テニス界のトップ選手と各国の有望選手たちをサポートしてきた成果が表れ始めている。2015 年 4 月に開催される第 38 回 “ ポルシェ・テニス・グランプリ ” は、参戦するトッププレーヤーと観客が共に楽しめる一大イベントとなるだろう。
アナ・イバノビッチは愕然とした様子でセンターコートにぽつんと立ちすくんでいた。しかし、ポルシェ・アリーナに詰めかけた観客の声援が、彼女の失望を驚きに変えた。セルビア人のイバノビッチは、2 セット中盤まで、彼女らしいエレガントでバリエーション豊かな ゲーム展開で敵をコントロールしていたが、ロシアが生んだスーパースター、マリア・シャラポワの勝利への強い意欲に屈し、2014 年ポルシェ・テニス・グランプリのファイナルを、6:3、4:6、1:6 で敗れた。しかし観客は、まるでイバノビッチが勝利を収めたかのよう に、彼女に拍手喝采を延々と送り続けた。「言葉が出ません」。イバノビッチは口ごもりながらマイクを通してこう観客に語りかけた。 「本当にありがとうございます」。ここではこんなことがよくある。
あれから 1 年、2015 年も 4 月 18 日から 26 日まで、女子テニス界のトップ選手が集うファン待望のトーナメント、第 38 回 “ ポルシェ・テニス・グランプリ ” がシュトゥットガルトで開催される。 超一流選手たちによる熱戦が繰り広げられるこの大会、最後まで勝ち抜いた優勝選手に贈られるトロフィーと副賞が、同トーナメントならではの特徴を象徴している。チャンピオンは新車のポルシェに乗ってセンターコートに登場するのだ。2014 年、マリア・シャラポアは彼女が勝ち取った優勝の証、911 タルガ 4S に乗ってセンターコートに現れた。選手によるスーパーパフォーマンス、観客を魅了する各種のエンターテイメント、そして完璧な大会運営が “ ポルシェ・テニス・グランプリ ” を支える 3 本柱だ。女子テニス 協会会長のステイシー・アラスターは次のように語る。「世界で最も革新的なスポーツ・イベントのひとつであるこの大会は、全 WTA プレミア・トーナメントの模範となっています。選手にはワールドクラスのイベントへの参加機会が与えられ、そのイベントのクオリティ の高さが結果としてゲームの内容にも反映されているのです」
テニスとポルシェのパーフェクトなダブルスは、時を重ねるごとにその成熟度を高めてきた。1978 年からスポンサーとして WTA を支援し続けてきたポルシェは、2002 年以降──この業界では珍しく──トーナメントの主催者、そしてオーナーとしての役割をも担い、この貢献は大きな意味を持つものとして高く評価されている。WTA は 2004 年、大きな功績を残してきた長期にわたる パートナーシップに敬意を表し、ポルシェに “ 長期貢献賞 ” を授与している。そして 2012 年以降、ポルシェはドイツ・テニス同盟のプレミアム・パートナーとして、アンゲリク・ケルバーやアンドレア・ペトコビッチなどトップ 10 に入る優秀な選手で構成される “ ドイツ・ポルシェ・ティーム ” のスポンサーを務めてきた。ポルシェ AG 販売・マーケティング部門役員のベルンハルト・マイアー曰く「私たちは、この支援を通して、ドイツ女子テニス界に新しいダイナミズムをもたらしたいと思ってきました。すでに成果は出ていますね」 。 そう、“ ドイツ・ポルシェ・ティーム ” は、国別対抗戦のフェドカップ 2014 で優勝候補のチェコにファイナルで敗れるまで熱い激戦を繰り広げた。また、ティームに所属するアンドレア・ペトコビッチ (チャールストンおよびバート・ガスタイン)、モナ・バルテル(バスタッド)、ザビーネ・リシキ(香港)、アニカ・ベック(ルクセンブルク)は、5 つの WTA トーナメントを制覇している。この勢いを継続させていくため、ポルシェは “ ドイツ・ポルシェ・タレントティーム ” を結成し、トップを目指す若手有望選手たちを支援。こちらも成果は十分に出ている。アナ・レーナ・フリートサムは中国・蘇州で初めて WTA タイトルを獲得し、カリーナ・ヴィットヘーフトは世界ランキングのトップ 100 に躍り出たのだ。
これらの活動はもちろん、ポルシェ・テニス・グランプリにとっても大きなプラスとなる。毎回 3 ~ 4 名のドイツ選手に、シュトゥットガルトのアリーナで世界の強豪と対決するチャンスが与えられるのだから。観客にとって、そして選手達にとっても、ポルシェ・テニス・グランプリは最高のトーナメントと言えるだろう。「シュトゥットガルトのトーナメントは、私たちにとってのホームゲームです」と語るのは、アンドレア・ペトコビッチ。「観客の声援、地元の 安心感、すべて最高ですね」
ポルシェはこの活動を通して、伝統と現代をシームレスに結びつけている。ポルシェ・テニス・グランプリは、WTA シリーズの中でも世界最古のインドア・トーナメントであり、室内でクレー・コートを使用する唯一のトーナメントでもある。2007 年、2008 年、2010 年、 2011 年、2012 年そして 2014 年には、WTA 選手が選ぶ年間最優秀トーナメントの栄誉に輝いてきた。ポルシェのブランド・アンバサダーを務めるマリア・シャラポアはこのグランプリで 3 度優勝に輝き、トレーシー・オースティンやマルチナ・ナブラチロワ、ガブリエラ・サバティーニ、マリー・ピエルス、マルチナ・ヒンギスといった女子テニス界のスターも優勝者リストにその名を連ねている。
「すべてがポルシェ・クオリティ。つまり、最高品質でなければならない」──これがトーナメント・ディレクターであるマルクス・ギュントハルトの信条だ。スイス人で元プロ・テニス選手の彼は、10 年以上前からこのトーナメントの責任者を務めている。彼をサポートするのは、ポルシェ・テニス・グランプリで 2 度の優勝を飾った元テニス選手、現在はスポーツ責任者を務めるアンケ・フーバーだ。ギュントハルトはトーナメントの意義に忠実に、そして毎回クオリティを向上させていくことに全身全霊を注いでいる。ホームコートのポルシェ・アリーナは、彼の手腕が発揮される絶好の場所だ。 最新の大型スクリーンや音響、ライト設備を駆使して試合をエクスペリエンスに変え、選手たちからの評判も非常に高い。あらゆる場所に設置されているモニターのおかげで、来場者は試合の一挙一動を見逃すことなく満喫できる。試合の合間には、隣接するスポーツ&ライフスタイル・ビレッジでショッピングやお茶を楽しんだり、トレーニング中のスター選手を身近に見ることさえも可能なのだ。 ポルシェは様々なフィールドでスポーツに対する情熱を証明しているが、自らのフィロソフィーをこれほどまでに体現できる場所は、超一流の選手たちがポルシェをかけて熱戦を繰り広げるこのポルシェ・アリーナ以外ないだろう。
昨年のファイナルで敗れたセルビア人選手、アナ・イバノビッチ。 センターコート上で繰り広げられた彼女の奮闘と挫折は、観客 から大いなる賞賛を浴び、すぐさま新たな勇気へと転換した。彼女は最後にこう言ったのだ。「次にこの場に立てる日が、今からもう楽しみです」。そう、その調子である。私たちも今からその日が待ち遠しい。
文 Reiner Schloz
写真 Fotostudio Orel
ポルシェとスポーツ
「スポーツは私たちの DNA なのです」と語るのは、ポルシェ AG 販売・マーケティング部門役員のベルンハルト・マイアー。彼が言うように、モータースポーツに情熱を注ぎ続けてきたポルシェが、テニスの支援と振興に努めるのは自然な流れといえるだろう。
シュトゥットガルトとライプツィヒを生産拠点とするポルシェは、オリンピックや世界選手権を目指す若きアスリートをサポートすべく、地元バーデン=ヴュルテンベルク州およびザクセン州のスポーツ連盟にそれぞれ 2 万 5000 ユーロを寄贈している。さらに、比較的注目度の低いスポーツ団体の模範的なプロジェクトに対しても、ポルシェは年間 50 万ユーロの寄金を介して支援を行っている。
ポルシェがサッカー 2 部リーグ RB ライプツィヒと共同で創設した新しい青少年支援プロジェクトは “
ップもスタートする予定だ。また、11 団体、55 校が共同で参加するルートヴィヒスブルクのポルシェ・バスケット ボール・アカデミーでは、プロによる指導のもと、約 2500 名の子供たちが定期的にバスケットボールの練習に励んでいる。
最も歴史が古く然るべき実績を上げているテニス界では、1978 年から “ポルシェ・テニス・グランプリ” のスポンサーとなり、2002 年以降は主催者を務める。さらに、2012 年にはドイツ・テニス連盟( DTB )とパートナー シップを結び、“ドイツ・ポルシェ・ティーム” および “ドイツ・ポルシェ・タレントティーム” をサポートしている。
次回のポルシェ・テニス・グランプリは、シュトゥットガルトのポルシェ・アリーナで 4 月 18 日から 26 日 まで開催される。チケット情報などの詳細は www.porsche-tennis.de から。