フラハト モータースポーツセンター
モータースポーツの歴史が数時間や数日、あるいは数週間で記されることはありません。重要なのは、その歴史を発展させること。そして、情熱と豊かな経験を持ったエンジニアがひとつの場所に集結し、新たなものを生み出すことです。その場所こそ、フラハトにあるモータースポーツセンターです。
技術的に世界で最も高度なレーシングカーのいくつかが、ヴァイザッハ開発センターに近接するこの最先端の複合施設で誕生しました。911 GT3 Cupや911 RSR、そしてル・マン24時間で17度目の総合優勝を飾った919ハイブリッド。ここではエンジン、トランスミッション、およびシャシーが組み立てられるだけでなく、12,000m2を超えるコンストラクションホールで車両がゼロから開発されています。最初のスケッチから、専用テストコースにおける最終ラップまで一貫して行われているのです。全てにおいて密接な連携が図られ、例えばLMP1本部は一棟の中に全ての開発部門を統合。ワークショップはデザインと開発に寄与します。ウインドトンネルとテスト装置は実際の条件のもとでパフォーマンスをシミュレーションし、専用に開発された高電圧装置によって最新のハイブリッドテクノロジーのテストと完璧なキャリブレーションが行われます。技術的な変更を実験するドライビングシミュレーターも重要なコンポーネントで、ポルシェのワークスドライバーが直接テストを実施。ピットストップをトレーニングする独立したエリアも備わり、チームは100分の1秒を争うレースを想定した練習に取り組みます。
これこそ、フラハトがモータースポーツの発祥であり、ポルシェのあらゆるレーシングカーの生誕地、あるいは新たなテクノロジーの原点とされる理由です。その全てにある目的はただひとつ。つまり、未来のスポーツカーの創造です。